オススメの一冊
当ギャラリー、オススメの一冊


阪神淡路の大震災から2年が過ぎました。しかしうちの青木(神戸市東灘区青木)のおじいちゃん、おばあちゃんの生活は震災後、何も変わっていません。あの時青木商店街は街ごと焼失しました。僕ら家族は全員無事でしたが、おじいちゃんの経営する和菓子屋の店舗と工場(こうば)は全焼しました。この2年の間、地主さん、家主さん、隣の商店主の方、行政の方、などと店舗再建の相談を根気よくしてきましたが、わずか15cm幅程の土地の利権問題で傲慢な一部の人らがモメ、その結果おじいちゃん達は店舗を再開できず更地のまま(上の写真)この2年を収入のないまま無念の思いで過ごしました。このほか、道幅の拡張、再開発など、神戸全域で同じような問題が山積しているのが現状です。そんな暗い話が多い神戸ネタの中に、一つだけ、僕らの友達が地震をきっかけに結婚しました。彼は全壊した彼女の家に真っ先に駆け付けハートをしっかり射止めてゴールイン。そして、その引出物がこの「父は空 母は大地」だったのです。なぜこの本が引出物なの? なんでこんな前振りなの? それはともかくイラスト、文章とも全てのクリエイタにお奨めの一冊だから、ぜひ手にしてみてください。

「父は空 母は大地」インディアンからの手紙
編.訳.寮美千子 イラスト.篠崎正喜 発行.パロル舎 定価1700円 問い合わせ03-3813-3046

この本は1854年アメリカ政府軍とインディアンの3年間の戦いの末、政府はインディアンの土地を買い取り、そのかわり居留地を与えると申し出た際、アメリカ政府のお役人に対してインディアンの首長が演説した言葉を通訳したものが基本になっている。全ページとも右に素晴らしいイラスト、左に洗練された訳詞の美しいレイアウト。
(以下抜粋)



どうしたら 空が買えるというのだろう?

そして大地を。

わたしにはわからない。






      大地は 私たちに属しているのではない。

       わたしたちが 大地に属しているのだ。







この大地を守りつづけ

わたしたちが愛したように 愛してほしい。

いつまでも。









編・訳 寮美千子
1955年東京出身、コピーライタを経て童話を書きはじめる。1986年毎日童話新人賞受賞。1992年ロックフェラー財団より奨励金を得てアメリカを訪れインディアンの居留地を旅する。主な作品に小説「小惑星美術館」(小社) 絵本「ほしがうたっている」(思索社)など。

イラストレーション 篠崎正喜
1945年大分出身、1991年リキテックスビエンナーレ奨励賞。1993年同展入選。コマーシャルアート、ファインアートで活躍高い評価を得ている。主な作品に「こどものためのサティ」(評論社)、劇団「七曜日」(渡辺正行主催)の宣伝美術など(以上、パロル舎発行「父は空母は大地」より抜粋転載)





「進む」で【VOICE OF VOICE】の目次へ
REWFF
CONTENTS

Senden Club Yonago Home Page since 1995 December
snobuy@leo.bekkoame.or.jp
Nobuyuki Koukata